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[インサイト事業部]

TikTokの成功事例8選!企業が活用すべきメリットや拡散されるコツを紹介

広報やマーケティングの戦略として、TikTokを活用する企業が増えてきています。

TikTokは動画に特化したSNSです。InstagramやX(Twitter)など、他のSNSに比べると若者の利用が多いイメージがあるかもしれませんが、近年ハウツー動画や生活に有益な情報を発信するアカウントが増え、幅広いユーザーに支持されるようになりました。

しかし、他のSNSに比べると、まだTikTokへの企業参入は少ない状態です。そのため、今から始めればTikTokの恩恵を受けやすいでしょう。

そこで本記事は、TikTokを使ったマーケティングについて解説します。

  • TikTokで成功した企業アカウント事例
  • 企業がマーケティング手法のひとつとしてTikTokを活用するメリット
  • TikTokで拡散されるコツ

この記事を読むことで、企業がTikTokを活用するとどんな恩恵が受けられるかを理解できます。ぜひ今後のTikTokアカウント運用の参考にしてください。

企業がTikTokを活用するメリット

TikTok メリット

まず、企業がTikTokを活用すると、どんなメリットが得られるのでしょうか。他のSNSとの違いを交えながら解説します。

若年層を中心にアプローチできる

TikTokのユーザー数は10代から30代の若年層が中心のため、Z世代やミレニアル世代のユーザーにアプローチしやすい特徴があります。以前は好きなアイドルやクリエイターを見るなど、エンタメとしての楽しみ方が主流でしたが、最近ではレストランの検索や観光地を探すなどの使われ方をするように変化しています。

また、他のSNSに比べてTikTokは若手のインフルエンサーが多く、拡散力が高いのも特徴的です。

豊富な広告メニュー

TikTok広告には5種類のメニューがあり、自社のニーズに合ったものを選べます。

  • 運用型広告:動画として流れるタイプの広告
  • ハッシュタグチャレンジ:ユーザー参加型の広告
  • ブランドエフェクト:2Dや3D、ARなどのコンテンツを用いた広告
  • 起動画面広告:アプリ起動時に流れる広告
  • インフィード広告:おすすめ欄に掲載される広告

TikTok広告を活用することで注目を集め、より高いエンゲージメントが期待できます。

誰にでも拡散のチャンスがある

TikTokはフォロワー数やフォローの有無に関係なく、ユーザーの視聴履歴に基づいて動画が表示されます。始めたばかりのアカウントでも、動画が表示されるので誰にでも拡散されるチャンスがあると言えるでしょう。

他のSNSのアカウントの場合、運用初期のフェーズでは、フォロワー以外に見てもらうことが難しく、認知されるまでに時間がかかりますが、TikTokなら潜在ニーズへ最初からアプローチできます。

宣伝・広告色が薄い

TikTok広告の場合は広告表示が出ますが、企業の独自アカウントの場合は広告表示がされないので、面白ければ最後まで見てもらえる可能性が高いです。

ユーザーの「知りたい」を刺激した動画やギャップのある動画は、「どんな企業なのか知りたい」というきっかけを与えられるでしょう。

動画作成のハードルが低い

TikTokのアプリには動画作成に必要なツールが搭載されているため、特別なソフトがなくてもアプリ上で簡単に動画編集が可能です。動画編集の知識がまったくない場合でも、手軽に動画を作れます。

必要なツールや音楽、エフェクトなどをTikTokアプリで使用でき、話題のAI音声なども簡単に使えるため、動画マーケティングに苦手意識を持っている担当者でも取り組めるでしょう。

企業アカウントのTikTok×採用の成功事例

企業 TikTok 採用 成功事例

より多くの人に自社の魅力を知ってもらい、優秀な人材を呼び込もうと、採用を目的にTikTok企業アカウントを運営している企業もあります。TikTokの企業アカウントは職場の雰囲気を伝えやすく、費用対効果が大きい点が特徴です。

企業アカウントのTikTok×採用の成功事例として2社を紹介します。

TikTok×採用①:三和交通

三和交通は関東のタクシー会社で、「踊るタクシーおじさん」で一躍有名になりました。取締役部長と課長代理たちのおじさんダンス、若手社員とのダンス動画など、親近感たっぷりな動画は多くのファンの心を掴みました。

インフルエンサーとのコラボ企画も行い、現在22万人のフォロワーを獲得しています。TikTokによる知名度とイメージアップにより、中途採用の応募者数アップに繋がったそうです。

TikTok×採用②:ANA

ANAでは、社員のダンス動画や職場、航空機紹介などが投稿されています。人気の音楽や音声を使い、トレンドを盛り込んだ動画も多いです。

人気アイドルグループやインフルエンサーとのコラボも定期的に行っており、フォロワー数は70万人にも昇ります。

企業アカウントのTikTok×アパレルの成功事例

新作紹介やお得情報などの発信に、アパレル企業もTikTokを活用しています。オンラインストアやライブコマースなどへの販売導線を作ることで、売上アップも狙えるでしょう。

動画を用いることでデザイナーや社長の想いやこだわりを伝えやすいため、ブランドの熱狂的なファンを作れます。

TikTok×アパレル①:My Sugar Babe

My Sugar Babeは名古屋・大阪を中心に複数店舗を運営しているストリートウェアブランドです。ブランドテーマに「恋人や友達・家族と好きな服を一緒に着る」アカウントのブランディング戦略としても掲げ、カップルや友達同士での着用シーンを多く投稿しています。

TikTokで新作の紹介を行いECサイトへ繋げるように工夫しており、商品の着用感やカラーを動画で確認できるようになっています。宣伝色が薄く、熱狂的なファンを多く持っているアパレルブランドです。

TikTok×アパレル②:ROYAL PARTY

ROYAL PARTYは、若い女性向けのアパレルブランドです。店員によるファッションショーのような商品紹介や、全身コーディネートの参考になる投稿が多いのが特徴的です。

オールホワイトコーデやスタッフの1週間のコーデ紹介など、ユーザーが参考にしたい情報がコンテンツに含まれており、ターゲットが興味を持つ内容が研究されています。

企業アカウントのTikTok×飲食店の成功事例

企業 TikTok  飲食店 成功事例

飲食店でも「#TikTokグルメ」などのハッシュタグを活用し、TikTokマーケティングに取り組んでいます。位置情報や食べログへのリンクを設置できるので、予約やお店に来てくれる数の増加や認知向上が期待できます。

飲食店のTikTokアカウントは、他業種よりもエンターテイメント性や個性を前面に出した動画が流行る傾向にあります。

ここでは企業アカウントのTikTok×飲食店の成功事例として2社を紹介します。

TikTok×飲食店①:ペッパーランチ

ペッパーランチは面白い投稿ではなく、#ペッパーランチというグルメハッシュタグからTikTokブームになりました。インフルエンサーがコロナ禍のお家時間でグルメ投稿をするようになり、その結果、流行トレンドとして拡散されたのが背景です。

アカウントの運営はされていませんが、ユーザーにより拡散され話題になることがあるという事例です。

TikTok×飲食店②:焼鳥どん

焼鳥どんは、東京都内に3店舗展開する焼き鳥のお店です。飲食店あるあるや、店主の個性あふれるキャラクターでファンを獲得し、フォロワー数24万人を超える人気アカウントになりました。

店主とアルバイトのくすっと笑える投稿から1日ルーティーンまで、さまざまなコンテンツが話題を集めています。このアカウントのおかげで「店主に会いに来ました」というお客さんが増えたそうです。

企業アカウントのTikTok×不動産の成功事例

広告費が0円、フォロワー以外のユーザーにもリーチできることから、TikTokアカウントで集客を行う不動産もいます。

物件探しをする際、SNSを利用する若年層が増加していることから、紙やインターネットサイトではなくTikTokを活用するようになったようです。

企業アカウントのTikTok×不動産の成功事例として2社を紹介します。

TikTok×不動産①:シティホーム

シティホームは、大阪の不動産会社です。部屋紹介の動画を投稿、サムネイルでどんな建物かわかるように記載し、お部屋探しをしやすいアカウントになっています。

キッチンやお風呂の特徴、部屋に入ってからどんなものがあるかなど、動画で細かく説明されているため、実際に内覧しているような感覚になれるでしょう。

TikTokからLINEアカウントへの導線がわかりやすいため、気に入った物件を見つけたらすぐに連絡しやすいように工夫されています。

TikTok×不動産②:LAKIA不動産

LAKIA不動産は関西を中心に経営している不動産会社ですが、店舗ごとにTikTokアカウントを運営しているため、住みたい地域の物件を探しやすいようになっています。

流行りの音楽にのせて部屋を詳しく紹介するほか、駅からの道のりや町の様子も動画にすることで、物件だけではなく周辺情報も伝えている点が特徴的です。営業社員が映っている動画もあり、見やすくエンターテイメント性があるコンテンツになっています。

企業アカウントのTikTok×マーケティングの成功事例

企業アカウントの成功事例を紹介しましたが、TikTokの運用が難しいという企業もありますよね。

TikTokアカウントの運営が難しい場合は、TikTokの運用代行や企画、コンサルティングを行っている会社に依頼して、コンテンツマーケティングを行う方法もあります。

運用をプロにお任せすることで確実な成果へと結びつけられるのはもちろん、動画投稿までの人件費も削減できるため、検討するのもよいでしょう。

タップル:おさ活

おさ活は、株式会社タップルが運営するTikTokアカウントで、僕と私と株式会社が企画・プロデュースに携わっています。

動画を見た人が思わず「恋したい!」と思うようなTikTokアカウントをテーマに、幼馴染同士が共同生活をする様子を動画で配信し、フォロワー数は36万人を獲得しました。

TikTokで拡散される企業アカウントを運営する方法

TikTokで拡散されるためには、多くのユーザーに視聴され、いいね・コメント・フォロワーの数を増やすことが必要です。

拡散されるためには、ユーザーの目に留まりやすく、長く視聴してもらえる動画を作れることが重要になります。

ここではTikTokで拡散される企業アカウントを運営するためのポイントを5つ紹介します。

動画は最初の2秒が成功のカギ

TikTokで動画を最後まで視聴してもらうためのカギは、動画の冒頭2秒です。

スワイプの指を止め、「この後どうなるの?」と感じさせることで、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。うまく最後のオチ(アピールしたい内容)まで持っていけるように、意外性を持たせる動画にすることが大切です。

広告色のない動画を目指す

ユーザーに「広告だ!」と思われると、スキップされて最後まで見てもらえないことがあります。最後まで「え、広告だったの?」とわからない動画づくりを目指しましょう。

他のユーザーが作った動画に馴染むような広告動画を目指すのがポイントなので、トレンドや流行りの音楽、TikTokチャレンジなどを取り入れて、自然な訴求を目指すといいです。

ハッシュタグを活用する

TikTokでは、ハッシュタグを活用すると動画が多くのユーザーに表示されやすくなります。日々トレンドを知るために、おすすめ表示された動画やインフルエンサーの動画をチェックする癖をつけましょう。

動画内容に関連があり、かつ多くのユーザーに検索されている使われているハッシュタグを活用すると、マッチ率が高いユーザーのおすすめに動画を表示させられます。

楽曲・ダンス・フレーズなど印象に残る工夫を

繰り返し見たくなるための動画を作るには、耳に残る楽曲、マネしやすいダンス、印象に残るフレーズなどの工夫が必要です。

また、目を引くタイトルや説明文も活用すると、ひとつの動画から他の動画の再生やフォローにつながるかもしれません。

企画やキャンペーンを行う

プレゼント企画やハッシュタグキャンペーンなど、企業の特色が現れた面白い企画を行うと多くの拡散が見込めます。認知度拡大や商品の売上向上のために、企業キャンペーンを活用しましょう。

TikTokの企業キャンペーン動画は、TikTokだけに留まらず他のSNSにシェアできるため、他のSNSでもバズることがあります。TikTokで流行したキャンペーンが、より広い認知を獲得できる可能性もあるのです。

TikTok企業アカウントを運営する際の注意

TikTok 企業アカウント 注意点

TikTok企業アカウントは個人アカウントよりも注意深く運用する必要があります。TikTok企業アカウントを運営する際は、最低限2つの注意点を覚えておきましょう。

TikTokは効果が出るまでに時間がかかる

他のSNSも同様ですが、TikTokも内容により、ターゲットに見てもらえないこともあり、効果が出るまでに時間がかかることがあります。

見てくれるユーザーを増やすには、トレンドを押さえた投稿を継続していくことが大切です。定期的に投稿し、効果が出るまで粘り強く続けていきましょう。

もし短期的に結果を出したい場合は、広告やインフルエンサーを活用するのもおすすめです。

炎上する可能性がある

企業イメージとかけ離れたものや、公序良俗に反するものは炎上の危険が伴います。社員やスタッフが登場してユーザーに親近感を持たせるような動画でも、つねに見る人の気分を害さないコンテンツになっているかを確認しましょう。

TikTokには動画保存機能があるため、動画を削除しても誰かが保存している可能性があります。投稿する前に不適切な発言がないか、非常識な行動ではないかをチームで確認するなど、運用体制を整えると炎上を事前に防げます。

まとめ

今回は、TikTokの企業アカウント成功事例を解説しました。他のSNSのように競合ばかりの状態になる前に、早めに企業アカウントの運営について考えていくことが重要です。

今回紹介した成功事例を参考に、ユーザーはどういったコンテンツを求めているか、どんな動画なら認知やファンを増やせるか分析し、マーケティングに活かしましょう。

動画作成や企画立案に悩んだ際は、成功しているアカウントや競合企業を分析し、参考にしてみるのもおすすめです。

また、TikTokやZ世代の調査データを参考に同化作成や企画立案すると、再生回数が伸びやすい傾向にあります。ぜひZVIEWのデータを利用しながらトレンドに合わせた動画を制作しましょう。