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[インサイト事業部]
Z世代のSNSの使い方は?アプリの利用率ランキングやマーケティング向けの調査から解説!
Z世代とは、1990年代半ば〜2010年に生まれた世代のことで、2024年現在は10代〜20代後半の方を指します。
そんなZ世代ですが、SNSネイティブ世代でもあり、生まれたときからインターネットが身近にある時代で生きているのが特徴です。
TwitterやInstagramなど、現在はSNSの種類も増えてきていることから、Z世代がどのようなSNSを使用しているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Z世代のSNSの使い方について徹底解説していきます。
Z世代がもっとも使用しているSNSも紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
【Z世代のSNS使い方のまとめ】
1.Z世代の情報収集源を理解する
2.用途に合わせたSNSの使い方が大切
3.エモ消費を狙った請求が勝ち筋
4.インフルエンサーの活用も検討する
Z世代のSNSの使い方や特徴
Z世代は、1つのSNSにハマって使用するのではなく、用途によって分けて使用します。
そのため、広告やマーケティングにSNSを使用する場合は、Z世代の用途に合わせて選定し、小さなヒットを生み出していくのがベストです。
情報収集
日本インフォメーション株式会社が調査した結果、Z世代が情報収集として使用する媒体の1位は圧倒的にYahoo!やGoogleなどの検索サイトであり、
次いで2位にInstagram、Twitterの順となりました。
検索サイトでは、知りたい情報をある程度知るのに優れているため、辞書感覚で使用する方も少なくありません。
一方で、Instagramはハッシュタグを使用すれば、個人に合った情報を取得することができ、ビジュアルのイメージもつかみやすくなります。
Z世代は、気になるブランドがどこの会社で運営されているのか、概要をGoogleなどで検索し、その後実際にどのような服があるのかをInstagramで検索する…というように、媒体を使い分けて検索を行います。
詳しい情報を知るためにSNSは適していますが、本質的な情報を把握するには検索サイトが優れていることがわかります。
参照:”Z世代の新たなSNS活用術から読み解く新潮流 ~映えは古い!Instagramは、検索や連絡ツールがメインのZ世代のスーパーアプリ”
暇つぶし
Z世代はSNSを情報収集やコミュニケーションとして使用するだけではなく、通勤通学の合間や家での暇つぶしに使用している方も多いです。
日本インフォメーション株式会社の調査によると、Z世代がもっとも使用しているSNSは圧倒的にInstagramでした。
続いて2位がYouTube、検索サイト、Twitter、LINE、TikTokの順です。
TikTokやLINEが上位に来ると考える方も多いですが、実際には圧倒的にInstagramのアクティブ率が高いです。
Z世代は、目的に応じてSNSを使い分けますが、中心にあるSNSはInstagramであることが分かります。
Instagramでは、写真をメインに利用するSNSですが、24時間で消えるストーリーをメインに使用している方が多いです。
また、Instagramでは、芸能人やインフルエンサーも使用している方が多いので、推しメンの情報収集としても使用されています。
美容やダイエット、最近では料理に関するアカウントも増えてきているので、知識なども習得できるのが魅力です。
なかには、それぞれの目的に合わせたアカウントを複数保有している方も多いので、飽きることなく見ることができるでしょう。
欲求を満たす
SNSは、理想や願望を満たすためにも使用されています。
自分が目指したい理想のインフルエンサーやモデルを参考にして自分磨きを頑張る方も少なくありません。
僕と私と株式会社とスタイルアリーナが共同で全国のZ世代(18〜26歳)607人を対象に、ファッションに関する意識調査を実施した結果、以下のようにZ世代の情報源のほとんどがSNSとなっています。
そのため、SNSは自分の願望や理想などの精神的な満足を得るために使用している方も多いです。
Z世代のSNSアプリ利用率ランキング
Z世代のトレンドの発信はInstagramなどのSNSです。
しかし、僕と私と株式会社 CEOで”Z世代の企画屋”こと今瀧氏は「トレンドのSNSはインプットには使わない」との見方を示しています。
トレンドが多様化している昨今では、SNSで流行っているコンテンツ単体を分析しても多くの人に刺さる示唆は得られません。
そのため、まずはSNSの利用率をランキング形式で紹介していきますので、何が刺さるのかを調べる手段としてぜひ参考にしてください。
Instagram|検索ツールの1つ
Instagramは、画像をメインに投稿するSNSです。最近では文字入れ投稿などがスタンダードになりつつありますが、基本的にはX(旧Twitter)のように文字だけで投稿することはできません。
そんなInstagramは、検索やコミュニケーションの場として使用している方が多いです。
コスメや人気のお菓子、ファッションなど、あらゆる情報をハッシュタグを用いて検索することができるので、気になる商品があればすぐに調べることができます。
たとえば、人気のスキンケア商品が知りたい場合は「#スキンケア」と検索すれば、人気のスキンケア商品を知ることができます。
お店で気になる商品を見つけても、購入する前にInstagramで検索して参考にしてから考える方が多いです。
そのため、自分と同じ肌質や年齢が近い方のレビューを確認することで、失敗を避けることができます。
また、Instagramは特性上、画像が必ず掲載されるので、コスメやブランドなどのビジュアルをすぐに把握できるのも魅力です。
検索すれば、すぐに写真付きのレビューが見られるのもInstagramが人気の理由でしょう。
Z世代は、人気の商品だから購入するよりも、自分に合うかを判断基準にするので、購入まで慎重になる方が多いです。
また、インターネットが身近にある世代でもあるので、Instagramが最も適しています。
僕と私と株式会社では、「LLL(スリール)」のプロモーションをInstagramなどのSNSを含めワンストップで担当しました。
「#シーボン#CBON #毛穴ケア #スリール #lll #スリールスキンケア #スリールパック #毛穴レス #トーンアップ #美白 #パック」のタグ付けで、Z世代に検索を呼びかけ、「ふたりの何気ない日常」を投稿してもらう参加型のキャンペーンを実施しました。
キャンペーンには多くの方が参加し、商品の認知向上とブランディングに大きく寄与しています。
紹介記事はこちら
note, “5万人の声*から誕生した、毛穴悩みにアプローチするZ世代向けのシェアコスメ「LLL(スリール)」が新発売!”
YouTube|エンタメ
Z世代のアクティブ率が高いのは、Instagramに次いで2位がYouTubeです。
Youtubeは動画を投稿できるプラットフォームで、Z世代をはじめとする、幅広い年代の方がエンタメとして楽しまれています。
また、Z世代では気になる商品を動画で見たい場合に使用する方も多いです。
YouTubeのような動画サイトは、Instagramのように文字や写真よりも詳しい内容を把握するのに適しています。
ほかにも、YouTuberの動画や好きなアーティストのミュージックビデオを閲覧することもできます。
また、YouTubeは閲覧時間が長いのでその分アクティブ率も高くなってくるでしょう。
僕と私と株式会社では、作家兼酒テロクリエイターの酒村ゆっけ、と株式会社シトラムとクライナーファイグリングで宅飲みを盛り上げるすごろくパーティーゲーム「ウェイウェイらんど!®」の第2弾作品となる「ウェイウェイらんど!®2」を共同企画しています。
第1弾はYouTubeを中心に若者の間でバズを生み、発売から短期間で完売。
エンタメとして楽しむYouTubeで、Z世代が興味を引くようなストーリー性が話題を呼んでいます。
紹介記事はこちら
【お酒×すごろく】Z世代に話題のボードゲーム新作「ウェイウェイらんど!®2」を企画
X(旧Twitter)|速報の確認
X(旧Twitter)は、テキストベースのSNSで、Yahoo!やGoogleなどの検索ツールの次にアクティブ率が高いです。
いいねやリポスト、コメントなどで幅広い方との交流ができるので、知らない人と気軽に繋がることができます。
他SNSと比べて、文章だけで発信することができるので、リアルタイムで情報や意見を把握することが可能です。
拡散性も高いので、いいねやコメント、リポストが多ければすぐに多くの人に情報を届けることができます。
また、Z世代は美容アカウントや裏アカウントなど複数のアカウントを保有しているのも特徴です。
リアルタイムですぐに把握できるので、イベントなどの現場の情報を確認したい場合に使用する方も多い傾向にあります。
LINE|業務連絡
連絡手段として人気の高いLINEは、連絡先を知っている方にメッセージや電話をすることができるSNSです。
利用率が高くほとんどのZ世代が保有しています。
連絡手段として利用するので多くの時間使用する方は少なく、アクティブ率は4位です。
LINEでテレビ電話などもすることができるので、人によっては利用率も高いSNSです。
また、近年は公式アカウントがメールよりもLINEに変わってきています。そのため、お得なクーポンや情報などをLINEで取得できる企業も増えてきました。
しかし、近年のZ世代は簡単なメッセージなどはInstagramやX(旧Twitter)を使用することも多いので、LINEの利用率が低い方も少なくありません。
LINEは基本的に業務連絡や家族との交流として使い、友人とのコミュニケーションはInstagramのDMで使用する方も増えてきています。
TikTok|トレンドの把握や娯楽
TikTokは、テンポの良いショート動画を投稿・閲覧できるSNSで、今のトレンドを把握することができます。
流行の発信源となることも多く、Tiktokを通じて人気になった音楽やインフルエンサーも多いです。
おすすめ欄とフォロー欄があるので、自分の好きなアカウントのみを閲覧することもできますが、自分好みにパーソナライズされたおすすめを見ることもできます。
おすすめはリコメンド機能によって、自分好みの動画が絶え間なく流れてくる仕組みです。
そのため、飽きることなくずっと閲覧できるのもTiktokの魅力でしょう。
Z世代は、暇つぶしとして閲覧することも多いですが、そのときのトレンドを把握するのに閲覧している方も多いです。
流行っているコスメや流行っている音楽、ファッションなど幅広い情報を習得できるのも魅力でしょう。
僕と私と株式会社では、株式会社タップルが運営するTikTokアカウント「幼馴染と共同生活中【おさ活】を企画・プロデュースした結果、開始すぐに100万回再生を超えるヒットコンテンツを連発しています。
恋をしないZ世代をターゲットに「恋をしたい」と思わせるストーリーが話題になっています。
Z世代のSNSマーケティング
Z世代は、SNSを用途によって使い分けていることが分かりました。
しかし、人気のSNSに広告をだせば、すぐに消費行動に繋がるわけではありません。
Z世代のSNSの使い方に合わせて、Z世代の特徴や消費行動を分析することで消費行動に繋がります。
そこで、ここでは実際にZ世代向けのSNSマーケティングを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
エモ消費を狙った訴求
エモとは簡潔に言うと「ハッピーな共感」を指します。
商品自体の魅力ではなく、手にしたことで得られる幸せやメッセージ性の共感がZ世代にとって消費の起点になっています。
そんな「エモい」の消費行動「エモ消費」は、心が満たされるような消費行動で、言葉で言い表すことができない感情が購入へと繋がることが多いです。
エモ消費を狙った請求は、SNSネイティブのZ世代の消費意欲を誘発するのに適しています。
今まで目的のあった「モノ消費」「コト消費」とは異なり、エモ消費は感情で心を満たす精神的価値を求める消費行動で、今後さらに増えてくるのでSNSマーケティングとして重要です。
便利だから購入する、コストパフォーマンスが良いから購入するよりも、エモいからという理由で消費するのが「エモ消費」となります。
代表的なのは、Z世代で流行った「フィルムカメラ」です。
今はスマートフォンで画質の良い写真をすぐに撮ることができ、コンビニで現像することができます。
しかし、あえて現像するのに時間がかかり、加工のきかない写真を撮ることがエモいと話題になりました。
対象のものがエモいものではなくとも、キャッチコピーやデザイン、プロモーションに「エモ」をプラスすることで、Z世代の心に残りやすくなります。
対象の良いところを広告としてのせるだけではなく、エモい要素を落とし込むことが大切です。
UGCとULSSAS(ウルサス)
UGCとは、「User Generated Content」の略称でユーザー生成コンテンツと訳されます。
企業ではなく、消費者がSNSやブログをつかって対象のサービスのコメント、レビューを指した言葉です。
UGCは、企業が紹介するお客様の声よりも信憑性が高く消費行動に大きな影響をもちます。
そして、ULSSASとは、株式会社ホットリンクが提唱するSNS時代の新・購買行動モデルです。
ULSSASの頭文字が持つ意味は以下になります。
U | UGC | ユーザー投稿コンテンツ 「これ良い!SNSにのせよう!」 |
L | Like | UGCを見たユーザーが反応する 「良いね!」 |
S | Search (SNS検索) | SNSで対象を検索する 「この商品気になる!他の写真も見てみよう!」 |
S | Search (GoogleやYahoo!検索) | 対象の商品について検索する 「どこで売っているのかな?」 |
A | Action (購入) | 商品を購入 「買ってみよう!」 |
S | Spread (拡散) | 対象をSNSに載せる 「これ良い!載せよう!」 |
上記の流れがULSSASのサイクルです。
SNSはコミュニケーションの場としてだけではなく、気に入ったサービスや商品について発信することができます。
ULSSASは、この行動を活かした購買行動モデルです。
広告費を削減することができ、商品やサービスの質を上げることができます。
ULSSASをつかった成功例
ULSSASをつかった成功例が「カメラを止めるな!」です。
予算300万円のインディーズ映画でありながら、口コミで爆発的な人気を得て大ヒットしました。
「カメラを止めるな!」の口コミは、ネタバレせずに興味を引くような口コミが多かったことから気になる方も増えたと考えられます。
また、お菓子で有名な「ロッテ」は、自社のInstagramでキャンペーンを行い成功しました。
キャンペーンの条件は「#手作りチョコガーナ」の投稿です。
当初のいいね自体は少なかったものの、「#手作りチョコガーナ」の投稿は13,000件以上
あったと言われています。
「#手作りチョコガーナ」の投稿を見たユーザーが気になり検索⇒商品を購入⇒投稿というULSSASの流れです。
このように、Z世代に対してULSSASを活用するのも一つの手でしょう。
インフルエンサーの活用
Z世代に対するSNSマーケティングとして、インフルエンサーの活用も有効的です。
株式会社ガロアが日本の学生500名を対象にインフルエンサーに関する調査をおこなっています。
その結果、約78%がインフルエンサーをフォローしており、「どのSNSでのインフルエンサーの投稿に影響を受けることが多いですか?」の問いに対して、大半がInstagramと応えました。
引用:PRTIMES, “インフルエンサーに関する大学生の実態調査<ガクセイ協賛>”
続いて、購入する理由として挙げられるのが2位に「好きなインフルエンサーが使っているから」があります。
Z世代が消費を決意するのには、インフルエンサーの影響が大きいです。
引用:PRTIMES, “インフルエンサーに関する大学生の実態調査<ガクセイ協賛>”
そして、「SNSで商品を知る時、きっかけになることが多いのはどれですか?」の問いに対しては、以下のように半数の方がインフルエンサーと応えています。
引用:PRTIMES, “インフルエンサーに関する大学生の実態調査<ガクセイ協賛>”
このように、企業や広告、知人の投稿を上回る数字でインフルエンサーの起用は大きいです。
Z世代のSNSの使い方に関してよくある質問
最後に、Z世代のSNSの使い方に関するよくある質問を4つ紹介していきます。
Z世代がよく使うSNSは?
Z世代がよく使うSNSはInstagramです。
Instagramは、検索ツールやコミュニケーションの場として使用されています。
検索をすることで、知りたい情報をすぐに把握することができ、友人の投稿も閲覧できることからZ世代がもっとも使用しているSNSです。
Z世代のLINEの利用率は?
Z世代はLINEを業務連絡として利用している方が多く、日本インフォメーション株式会社が調査した結果、利用率は4位となっています。
ほとんどのZ世代が保有しているLINEですが、最近では主にInstagramなどでコミュニケーションをとるZ世代が多いため、LINEはあまり使用しない方も多くなりました。
Z世代のSNS利用率は?
TesTeeがおこなった、学生の男女4226人を対象にした調査結果、SNS利用率は95%となっています。
中学生、高校生、大学生を対象に調査していますが、もっとも多いのは高校生の98.9%です。
これにより、10人に1人以上がSNSを利用していることになります。
Z世代がよく使うアプリは?
株式会社ドコモ・インサイトマーケティングが所有する「di-PiNK®」のアプリ利用履歴を東洋経済が調査した結果、Z世代がよく使うアプリはYouTubeとなっています。
1日あたりの利用時間は、1位のYouTubeが1.29時間、続いて2位が0.56時間でX(旧Twitter)です。
参照:東洋経済, “データが示す「Z世代」TikTok人気の意外な事実”